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「また!教室から飛び出した」支援者が確認したい6つのポイント

9月29日
読了時間: 4分


子どもが教室から飛び出してしまったイラスト

活動中、子どもが突然教室から出てしまった。


そんな時あなたならどうしますか?


まず必要なのは、安全を確保することです。


でも、その後の振り返りが「次はどう止める?」だけになっていないでしょうか。

同じようなことが続く時、行動そのものだけを見るより、

「その時、どんな条件が重なっていたのか」を見ていくと、次の支援につながるヒントが見つかることがあります。



私なら、まず次の6つを確認します。

・① どんな刺激があった?

・② いつ?

・③ どこで?

・④ 誰と?

・⑤ 何をしていた?

・⑥ その前後に何があった?


覚え方は、

「その刺激、いつ・どこで・誰と・何してた?」くらいで十分です。


1.どんな刺激があった?


音、光、人の多さ、周囲の動き、におい、触られたこと、予定の変更。

本人にとって負担になりそうな刺激が重なっていなかったかを見ます。


ただし、「音が嫌だったに違いない」と原因を決めるのではありません。

まずは「こういう刺激があった」という事実を集めます。

2.いつだった?


朝の活動には参加できるけれど、午後になると難しい。

活動の前半は大丈夫でも、後半になると出やすい。


そんな違いがあるかもしれません。


疲れ、眠気、空腹など、外から見えにくい状態も可能性の一つとして考えますが、ここでも決めつけず、


「その時間帯に起きやすいのか」というところから見ていきます。

3.どこだった?


教室では難しかったけれど、静かな部屋なら過ごせた。

初めての場所では出やすかった。


同じ子どもでも、場所が変われば行動が変わることがあります。

「本人に問題がある」とだけ見るのではなく、本人と環境との組み合わせを見てみます。


4.誰といた?


大人数では難しかったけれど、少人数なら参加できた。

先生が近くにいると落ち着いていた。特定の友達と一緒なら参加できた。

こうした情報も大切です。

「できる・できない」だけではなく、誰となら過ごしやすいか? を見ると、支援の選択肢が増えます。


5.何をしていた?


説明を聞いていた。課題に取り組んでいた。順番を待っていた。活動を切り替えるところだった。

同じ「飛び出した」でも、その直前にしていたことは違います。

特に「待つこと」「切り替えること」「見通しが持ちにくいこと」などが重なっていないかを見るだけでも、次に試す支援は変わってきます。


6.その前後に何があった?


行動を「点」でなく、流れで見ます。

例えば、「予定が急に変わった → 教室から出た → 静かな場所に移れた」という流れがあったとします。ここまで見ると、「飛び出した」だけでは分からなかったことが見えてきます。

行動支援には、行動の前後や環境、本人の状態などから、行動が起きる条件を考える「機能的アセスメント」という考え方があります。


NICEでも、身体・心理状態、コミュニケーション、光や騒音などの環境、人間関係、予定変更などを確認する視点が示されています。


「飛び出した時」だけでなく、「飛び出さなかった時」も見る

ここが、今回いちばん伝えたいところです。



困ったことが起きた時の記録は残りやすいものです。でも、うまく過ごせていた時の情報も、同じくらい支援のヒントになります。


例えば、「20人程度の集団活動では途中で教室を出た。

その後、5人程度の活動では最後まで参加できた。」


ここまで分かれば、

「もっと注意しよう」だけではなく、「少人数なら参加しやすいのかもしれない」という次の支援が考えられます。



写真で予定を示したら参加できた。先生が近くにいる時は落ち着いていた。好きな活動なら最後まで参加できた。


そんな「できていた条件」を集めることで、どんな環境なら、その子が過ごしやすいのかが少しずつ見えてきます。


こども家庭庁の障害児支援のガイドラインでも、日々の行動観察や環境を含めたアセスメント、感覚特性等に応じた環境調整が重視されています。


次に同じことが起きたら、一つだけ

全部を分析しようとしなくてもいいと思います。


次に「また飛び出した」という場面があったら、「飛び出さなかった時とは、何が違った?」を一つだけ振り返ってみる。


人数かもしれない。

時間かもしれない。

人かもしれない。

活動かもしれない。

見通しかもしれない。


「この子は飛び出す」ではなく、「どんな条件なら過ごしやすい?」と見てみる。

本人だけを変えようとするのではなく、本人と環境との組み合わせを見る。

その視点が、次の支援の選択肢を一つ増やしてくれるかもしれません。


意外と、いろんな場面で使える考え方です。

支援だけでなく、仕事でも、「本人を変える」より先に

組み合わせを変えてみる。

そんな視点が、今の困りごとと向き合うヒントになればうれしいです。






参考資料

NICE|Challenging behaviour and learning disabilities: recommendations

行動の前後、個人・環境要因、行動後の結果などを含めて機能的に理解する考え方。

NICE|Assessing possible triggers for behaviour that challenges

身体・心理状態、コミュニケーション、光・騒音、社会環境、予定変更などの確認項目。

こども家庭庁|障害児支援に関する各種ガイドライン・手引き

放課後等デイサービスガイドライン等の公式掲載ページ。

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