大雨の日、お風呂の水を抜かない?― 福祉・保育の現場で考えたい「意外な防災」
- 倉方利昌

- 7 日前
- 読了時間: 4分
先日の大雨。
このたびの大雨により被災・被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。皆様が一日も早く平穏な日常を取り戻されること、そして被災地域の一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

8月13日、私もちょうど家族で千葉県柏市にいました。
周辺は高低差のある地域で、停電も発生。
「この道は通れる?」「冠水している場所は?」
スマートフォンで周辺の情報を確認することが、とても役立ちました。
普段は何気なく通っている道も、大雨になると状況はまったく違います。
そんな今回の大雨をきっかけに、防災について調べていて知ったこと。
ひとつ知ったので、ちょっとお時間拝借。
大雨の日は、お風呂の水を抜かない?
「大雨や災害のときは、お風呂の水を残しておく」
そう聞くと、
「断水したときに使うためでしょ?」
と思いませんか?
私もまず、そちらを思い浮かべました。
生活用水として使ったり、いざというときのために水を残しておく。
もちろん、そうした備えもあります。
でも今回知ったのは、それとは別の理由。
大雨のとき、
「下水道へ流す水を少しでも減らすために、お風呂の水を抜かない」
という考え方です。
富士見市では大雨の際、
「お風呂の水を捨てない」
「洗濯を控える」
「洗い物では節水する」など、
できるだけ下水道への排水を減らすよう呼びかけています。
大雨で下水道の水位が上がると、マンホールなどから水があふれたり、家庭内へ下水が逆流したりするおそれがあるためです。
国土交通省の資料でも、大雨時の雨水流入などによって下水道の能力が不足すると、マンホールからの溢水や宅内への逆流が起こり得ることが示されています。
「お風呂の水、今抜かなくてもいいか」
「洗濯、少し後でもいいか」
そんな小さな協力も防災になる。
「水を使わない防災」ではなく、「今じゃなくてもいい排水を少し待つ防災」。
これなら、私たちにもできそうです。
では、キートスの事業所だったら?
今回知ったことを、私たちの仕事にも置き換えて考えてみました。
グループホームなら?
生活の場なので、トイレや手洗いなど、水を使わないわけにはいきません。
でも大雨のピーク時なら、浴槽の水を抜く時間や、急がない洗濯を少しずらすことはできるかもしれません。
「全部使わない」ではなく、今でなくてもよい大量排水を少し待つ。
そんな対応が考えられそうです。
保育園・児童発達支援なら?
手洗いやトイレは、子どもたちの生活に欠かせません。
一方、大雨のときにトイレから「ゴボゴボ」と音がしたり、いつもより流れにくかったりする場合、下水道管内の水量増加などが影響していることがあります。
そんな変化に気づいたら、急がない洗濯などの大量排水を少し待つという選択肢もありそうです。
放課後等デイサービスなら?
建物内の考え方は、保育園や児童発達支援と共通します。
加えて重要なのが送迎です。
道路冠水や通行止めなど、いつもの道がいつも通り使えるとは限りません。
今回、私自身も感じたように、その時点の道路・冠水情報を確認することも大切な防災だと感じました。
「水のう」も覚えておきたい
さらに、トイレや浴室、洗濯機などの排水口から逆流するおそれがあるとき、ビニール袋に水を入れて作る簡易的な「水のう」で排水口をふさぐ方法を紹介している自治体もあります。
特別な防災用品がなくても、その場にあるものでできる応急対策がある。
これも、ひとつ知っておきたい防災です。
※水のうは簡易的な逆流対策です。実際の状況や各自治体・施設の案内を確認して対応します。
「大変だった」で終わらせない
今回の大雨。
私自身も、ここまでの状況になるとは思っていませんでした。
だからこそ、
お風呂の排水を少し待つ。トイレのいつもと違う音に気づく。送迎前に道路・冠水情報を確認する。水のうという方法を知っておく。
一つひとつは小さなことです。
でも、
「知ったことを一つ、次の備えに変えていく。」
それも防災なのだと思います。
キートスでも今回をきっかけに、
「大雨のとき、それぞれの事業所で本当に困ることは何だろう?」
改めて考えていきたいと思います。
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