韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」で知った心の病 ― 解離性同一性障害ってなに?
- 本社staff-k
- 2月28日
- 読了時間: 4分

こんにちは!今日は、私が韓国ドラマ「キルミー・ヒールミー」を観て初めて知った「解離性同一性障害(かいりせいどういつせいしょうがい)」について、わかりやすく紹介します。
ドラマ「キルミー・ヒールミー」ってどんな話?
最近韓国ドラマにハマって、色々好きな俳優のドラマをたくさん観てるのですが、
障害を題材にしている作品は韓国ドラマにおいてもとても多いんです。
多くの人が目にするドラマで、障害について知ることは、障害について多くの人の理解が
得られるいい機会だと思うんです。
なので、ブログでも私がテレビやSNSなど色々なところでみてきた作品の中で
障害を抱えたキャストがそれを乗り越える作品はどんどん紹介していきたいと思っています。
さてこのドラマの主人公は、見た目はごく普通の青年チャ・ドヒョン。でも彼には大きな秘密があります。なんと7人もの「別の人格」が心の中にいるんです。
明るく元気な少年、女性のようにふるまう人格、怒りっぽい性格の人格など、それぞれ全くちがう性格を持った「もうひとりの自分」が次々にあらわれます。
本当の自分の他に
フェリー・パク、アン・ヨナ、アン・ヨソプ、シン・セギ、ナナ、謎の人格と
名前も違うんです。
彼はそのことでたくさん悩みながらも、精神科の医師オ・リジンと出会い、少しずつ自分の心と向き合っていきます。
解離性同一性障害ってなに?
このドラマで描かれている主人公のような状態を「解離性同一性障害(DID:Dissociative Identity Disorder)」といいます。前は「多重人格(たじゅうじんかく)障害」とも呼ばれていたそうです。
では、どういうものか、簡単に説明しますね。
● 一人の中に、いくつかの「人格(キャラクター)」がいる
普通、私たちはどんなときも「自分は自分」として行動しますよね。でも、解離性同一性障害の人は、心の中にいくつかの人格(別の自分)がいて、場面によって入れ替わることがあります。
例えば、
あるときは元気で活発な女の子のようにふるまい、
また別のときは、無口でこわがりな男の子のようになる。
そんなふうに、まるで別人が体を使っているような感覚になるんです。

● どうしてそうなるの?
この障害の原因は、子どものころのとてもつらい経験にあるといわれています。
たとえば、
家庭でひどく叱られたり、
暴力を受けたり、
誰にも助けてもらえず、深い心の傷(トラウマ)を負ったり…。
そういうとき、子どもの心は「こんなつらさは自分じゃない」と感じて、別の人格をつくって心を守ろうとすることがあります。
その結果、いくつかの人格が生まれてしまうのです。
● 本人は自分で気づいてるの?
人格が入れ替わっているとき、本人はその間のことを覚えていないことが多いです。
たとえば、Aという人格が買い物に行ったあと、Bという人格に変わると、Bは「なんでこんなところにいるの?」「なんでこの服を着てるの?」と混乱することがあります。
だから、生活に大きな困りごとが出ることもあります。
まわりの人の理解がとても大切
この障害は、まだあまり知られていないし、ドラマのようにちょっとオーバーに描かれていることもあります。
でも、実際にこの障害で苦しんでいる人がいるのも事実です。
「怖い」と思うのではなく、
どんなことがその人に起こっているのか、
どうしたら少しでも心が楽になるのか
を考えることが、とても大切です。
ドラマでも、主人公が医師のリジンと信頼関係を築くことで、少しずつ自分を理解し、他の人格たちとも向き合えるようになります。
「キルミー・ヒールミー」が教えてくれたこと
このドラマを通して、私はこんなことを学びました。
心の傷は目に見えないけど、確かにある。
つらい過去にふたをしても、消えるわけじゃない。
誰かに話すこと、助けを求めることは「弱さ」ではなく「勇気」。
そして、人は理解され、受け入れられることで少しずつ癒される。
もし、まわりに心に悩みを抱えている人がいたら、まずは話を聞くことから始めてみてください。そして、自分自身が苦しくなったときは、ひとりで抱えこまないで、信頼できる大人や専門家に相談することがとても大事です。
最後に
「解離性同一性障害」という言葉はむずかしいけれど、「つらいことから自分を守るために生まれた別の自分」というふうに考えると、少しわかりやすくなるかもしれません。
「キルミー・ヒールミー」はそんな心の深い部分を描いた感動的なドラマです。
まだ観たことがない人は、ぜひ一度観てみてくださいね!
Commentaires