奇跡の実話を元にしたドラマ【宙わたる教室】で知った学習障害とは?①
- 本社staff-k
- 6 日前
- 読了時間: 5分
更新日:5 日前
みなさんは2024年の10月からNHKでスタートしたドラマ「宙わたる教室」をご存知ですか?
観ていたよーという方はいらっしゃいますか?

このドラマの原作は、直木賞作家・伊与原新の同名小説で、大阪の定時制高校の科学部が科学研究の発表会「日本地球惑星科学連合2017年大会・高校生の部」で優秀賞を受賞し、小惑星探査機「はやぶさ2」の基礎実験にも参加した奇跡の実話に着想を得ているそうです(ネットより抜粋)
科学部の生徒たち、それぞれが色々な悩みや問題を抱えながらも必死に前を向いて成長していく姿が描かれており、定時制っていろんな人たちがいるんだなぁ〜と
思ったのが、初回の率直な感想です。
年齢も違うし、抱えている問題も違うんですが、窪田正孝さん演じる理科の藤竹先生が
生徒たちと向き合う姿が感動なんです。
そしてその中で学習障害や起立性調節障害を抱えている生徒がおり
小林虎之介さん演じる不良の柳田岳人は学習障害という設定でした。
学習障害ときいて、言葉も聞いたこともあるし、なんとなく?学習に障害があるんだろうな。。。と想像がつきました。
でも、実際には、学習障害がどういう障害なのか?というのは知らなかったので、
ドラマを見ながら、想像を膨らませつつ、自分なりに色々と調べてみたりしたんです。

近年、教育現場やメディアでも取り上げられる機会が増え、上記のようにドラマでも使われるくらい関心が高まっています。
ですが、実際には誤解されていることも多く、正しい理解が求められています。
学習障害とは何か、その特徴、原因、対応方法について、まとめましたので
興味がある方は読み進めてくださいね。
学習障害とは?
学習障害とは、全般的な知的発達に遅れがないにもかかわらず、「読む」「書く」「計算する」といった特定の学習分野で著しい困難が見られる状態を指します。
これは病気や家庭環境の問題ではなく、脳の情報処理のしかたに偏りや特徴があるために起こるとされています。
例えば、
文字は読めるのに文章の意味がつかめない、
簡単な計算でも時間がかかる、
書き取りが極端に苦手などの困りごとが見られます。
こうした困難は努力不足や怠けではなく、生まれつきの脳の特性によるものだそうです。

学習障害の主な種類
学習障害にはいくつかのタイプがあり、代表的なものは次の3つがあげられています。
読字障害(ディスレクシア) 文字や文章を読むことが困難。文字の形を正しく認識できなかったり、順番が入れ替わったりすることがあります。
書字表出障害(ディスグラフィア) 文字を書くことが苦手。文字の形を覚えられない、鏡文字を書いてしまう、語句の並びや文法が乱れるなどの傾向があります。
算数障害(ディスカリキュリア) 数や計算に関する概念の理解が難しい。九九を覚えられない、数直線が理解できない、時計が読めないなどの特徴があります。
これらの障害は単独で現れることもあれば、複数が組み合わさって見られることもあるそうです。
宙わたる教室で小林虎之介さん演じる不良の柳田岳人は上記の1ディスレクシアという設定でした。
学習障害の原因は明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、脳の特定領域の働き方や神経伝達の違いが関係していると考えられています。
遺伝的な要因も影響しているとされており、家族の中に同様の傾向を持つ人がいる場合もあります。
一方で、育て方やしつけ、本人の努力の問題ではないということも強調されるべき点です。
学習障害は“本人のせい”ではなく、正しい理解と支援が必要な“特性”です。
学習障害の見つけ方
学習障害は見た目ではわかりませんし、早期に気づかれにくいことも多いです。
小学校に入ってから、「なぜか読み書きが極端に苦手」「努力しても成績が上がらない」などの様子で気づかれることが多くあります。
疑わしい場合は、専門の医師や心理士による検査(知能検査や認知機能検査など)を受けることが大切です。
診断を受けることで、本人に合った学習支援の方法や配慮が検討できます。
ドラマの中でも、やはり障害があることは本人も気づいておらず、窪田正孝さん演じる
藤竹先生が、障害に気づいたといういきさつがありました。
そして自分の障害と向き合い、それをどうやって克服していくか?ということを
考え、実践し沢山の成長を見せていました。
学習障害のある子どもへの支援
学習障害がある子どもにとって何より大切なのは、適切なサポートと理解のある環境です。
個別支援:苦手な分野には特別な教材や学習方法を使うことで、理解しやすくなります。たとえば音読を録音して聞かせる、タイピングで作文を書くなどが有効です。
得意を伸ばす:苦手なことにばかり注目せず、得意なことや興味のある分野を見つけて伸ばすことで、自己肯定感を高められます。
周囲の理解:教師や保護者、友達などが、学習障害について正しく理解し、配慮することが何より重要です。叱責よりも励ましや共感が、本人の成長を大きく支えます。
まとめ
学習障害は誰にでも起こりうる特性であり、決して
「頭が悪い」「やる気がない」といったことではありません。
正しい診断と理解、そして個々に合った支援があれば、その子の可能性は大きく広がります。
大切なのは「苦手を責める」ことではなく、「どうすれば学びやすくなるか」を一緒に考える姿勢です。
私たち一人ひとりが、学習障害に対して正しい知識を持ち、共に歩んでいける社会を目指したいですね。
Comments