こんにちは、倉方です。
このブログを作成している今日は"雨模様(あめもよう)"です。
以前、小学生の娘・息子と3人でおばあちゃんの家に遊びに行ったんです。
家でお昼ご飯を御馳走になった後、外出でもするかな~と思い、
レースカーテンを開けて窓の外を見ると雨が降っていたので、
私:『今日は“雨模様”だね。』
しばらくすると、
おばあちゃん:『あらっ、雨降ってきたね』、
子供たち:『本当だね』
私は、さっき降ってることを伝えたのに聞いてなかったのかな・・・
くらいに思っていたんですが、
何気ない会話のやり取りなんですが、何かしっくりきていない
何かの違和感がずっとあったんです。
ですがその時に感じた違和感の答えが分かりました!
それは、
ネットニュースで文化庁が毎年『国語に関する世論調査』(よく、ニュースやネットなどで話題になる“〇〇”という慣用句の本当の意味はこっちだけど、世間ではこう使われています!というやつです)を行っていることを知り、
何となく最新(令和4年度)の調査を読んでいたところ、
“雨模様(あめもよう)”の年代別の世論調査が載っていたんです。
そう、おばあちゃんの家に遊びに行った時に
ふと気になってしまった言葉、「雨模様」を見つけたんです(グラフはネットよりお借りしています)。
そもそも、本来の意味は『雨が降りそうな様子(今は降っていない状況)』
ですが、私は、『雨が降っている様子』の意味で使っており
言葉の意味を間違って使っていたんです。
あの日の、また、“雨模様(あめもよう)”の誤解が生じていたのは、
世論調査結果の年齢毎の多数派意見通り、
おばあちゃんと子どもたちは正しい意味で理解していて、
私は完全に間違ってしまっていたことに気づいたんです。
16-19歳 / 40歳台/70歳台
表内(ア)・・・雨が降りそうな様子 50% /33% /46%
表内(イ)・・・小雨が降ったりやんだりしている様子 32%/ 54% / 40%
この調査の中では、
他の慣用句の意味の理解についてや、若者が使う頻度が多い
『引く(=異様だと思ってあきれる意)』
『盛る(=より良く見せようとする)』
『推し(=気に入って応援している人や物)』
などが「気になるかどうか調査」「使うことがあるか調査」など、興味深い調査がいろいろありましたので、気になる方はcheckしてくださいね。
さて、話は変わりますが、
子どもの学びという観点で言うと言語学習は“親しむ”という行為だけで、
同じ言葉を使う人たちに対しての好意的な気持ちや態度を育む効果が期待できるそうです。
例えば、イスラエル(他民族を抱え、内戦の問題も抱える国)で調査・研究された事実、第二・第三外国語として学んだ言語を話す人たちに対して、学んだ事実だけで好意的な気持ちや態度が増すのだそうです。(参考2)
日本では学習指導要領の中で古典の学習について、親しむことによって人生を豊かにする態度を育てるという目的なのだそうです。
理解しづらい・難しいという理由で慣用句の使用を避ける方が良いという意見もあったりしますが、今の言語も、昔の言語も「何となく聞いた事があるな」程度の感覚であったとしても触れる機会を持つ事は、大事だなぁと実感したんです。
お子様達にとって、自分の住む国・地域・言葉に愛着や親しみを持ち同じ言葉を使う人たちに対しての好意的な気持ちや態度を育む効果も期待できる様です。
ちょっとした学びの機会や、話題のネタとして親子間だけでなく、
親子3世代で話す話題作りに覗いてみてはいかがでしょうか。
参考1:文化庁ホームページ(国語に関する世論調査ページ) ※一部抜粋にて掲載
参考2:白井恭弘『ことばの力学: 応用言語学への招待』(岩波新書)
参考3:『高等学校学習指導要領 第二章 各教科 第一節 国語 第6古典Ⅰ,第7 古典Ⅱ』
#慣用句
#世代で学ぶ
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